むさしの学園の教育は、どんなことであっても、自分のこととして、真剣に取り組む態度を身に着けることを目標としています。
人に言われて、やらされる、という取り組みではなく、自らの意思で、主体的に創意工夫することを重視しています。
私どもは、創立以来、一人の教師と一人の子どもの人格が真剣にぶつかり合う、寺子屋教育を実践してきました。
子どもにとって、教師の学びに対する姿勢が最大の影響力を持っているということです。
教師こそが最大の学びの環境であると覚悟を持ち、「よく遊び、よく学ぶ」という子ども本来の仕事が全うされるよう、毎日の生活に魂を打ち込んでいます。
むさしの学園での学びは、子ども一人一人が、自らの意思で挑戦したり、工夫したりすることを大切にしています。ですから、私ども教師は教え込むのではなく、子ども一人一人の特徴を把握し、それに応じて励ますというまなざしを子ども達に向けています。
私どもにとって、子ども達が一人一人違うというのは、当然のことです。成長の早さ、得手不得手の内容、みな、それぞれに違います。教師や大人の立場や都合による成長、成果を求めず、子ども一人一人に与えられた個の魅力は、いずれ必ず発揮されるという確信を持って、日々、子ども達と過ごしています。
【私たちのモットー】
むさしの学園では、個別学習に力を入れています。この個別学習は、自分の力で学びとる、という自学自習の時間です。
教師が質問に答えたり、困っていることを助けたりすることも、もちろんありますが、確認することが主です。
子ども達は、自分で自分のすべきことを決め、自分の意志で取り組む習慣を身に着けます。
多読と視写をする学習です。1・2年生は週に3時間、3年生は週に2時間実施しています。教科書、岩波子どもの本、あかね書房の本など、40年以上、実践してきた経験から、子ども達の語彙力を増やし、心を耕すのにふさわしい図書をリストアップしてありますので、各自のペースで取り組みます。
1年生の初め、1文字1文字をやっとのことで読んだり、書いたりしていた子どもも、語彙力が増えるとともに、単語単位、文節単位、文単位で読めるようになっていきます。1年生の1学期には、1時間内で200文字を何とか書いていた子が、2年生の2学期にもなると、1000文字を超える量を軽くこなすことも珍しくありません。そして3年生ともなると、読み書きともに、かなりスムーズになり、3年間の学習で相当な冊数の本に触れることができます。
5・6年生では中学受験に向けて問題集に取り組む時間を週に4時間実施しています。単元の導入→演習→ドリル→評価までを一貫して行うことのできる教材を使用し、学習指導要領、検定教科書を超えた内容も扱います。演習、ドリル、評価は、子ども達が各自のペースで学習を進め、教師が確認をします。また、この算数個別学習には、担任のほか、補助教師がついて、わからないことがあったら、すぐに質問ができるような体制を取っています。