先日、6年生の聖書の時間に、「カインとアベル」という旧約聖書の物語に関するDVDを見ました。

 

カインとアベルは、エデンの園を追放されたアダムとエバの間に生まれた兄弟で、それぞれの捧げものについての争いをきっかけに、兄のカインが、弟のアベルを殺してしまう、という話です。(映像には、ショッキングな部分はありません)

 

初めのうち、ちょっと冗談を言いながら、楽しそうに見ていた子ども達でしたが、カインの嫉妬心が日に日に高まり、とうとう、アベルを呼び出して、森の中に進んでいき、不穏な雰囲気になると、教室はシーンと静まり、

「あ~やめて~」

という声が聞こえてきそうな表情、様子で、画面を食い入るように見ていました。

 

このDVDは、実は2年生の時にも見ています。

それを覚えていた子もいますし、ストーリーを知っていた子もいます。

それでも、思春期の入り口に立っている6年生の子ども達のピュアな様子に心を打たれました。

 

それをうまく表現できない、私の文章力のなさを呪うとして、聖書の時間が終わった後、私は、子ども達の心の柔らかさを思い返し、情操教育の大切さをあらためて痛感しました。

 

むさしの学園として、大切にしていることは、いろいろとありますが、その土台として、聖書の教えがあります。

それを土台としているからこそ、子ども達一人一人を、教師一人一人の存在を心から信頼することができます。

そして、自然の中で過ごすこと、そのものの価値を大切にできます。

<校長ブログ025>思春期入り口の6年生が、聖書の物語をどう見たか。