先日、学園の受験を検討されているという方から、こんな質問がありました。

それは、

「少人数教育の魅力って、どんなことですか」

 

その答えの1つは、一人一人に目が届く、ということです。

そして、その質問をうかがった時、私は、このエピソードを思い出しました。

 

ちょうど、その前日のことです。

教室を回っている中で、理科室に入ると、ある女の子に

「これ、どうしてこうなの?」

聞かれたことがありました。

 

見ると、私にも、彼女の考えでいいように思えたので、後で須藤先生に聞いてみよう、ということになりました。

 

放課後、須藤先生に確認してみると、なるほど、そういうことか、と私は納得したのですが、彼女がどうなったか、気になったので、次の朝、検温の時に、彼女と須藤先生と私で、また、その問題について話し合いました。

 

結局、納得できた様子に見えたので安心したとともに、たまたま来た私に、声をかけて聞く積極性や自発性が伸びているな、と感じた、ちょっと嬉しい出来事でした。

 

学級担任や教科の担任だけでなく、私のような教師も含めて、ちょっとした疑問や変化に気付けるチャンスが多いこと、そして、それを情報共有しやすいことが、学園の少人数教育の特徴の1つです。

 

人生の基盤となる小学校生活は、温かいまなざしの中で、丁寧に関わりあう関係を大切にすることには、大いに意義があると感じます。

その経験、時間の積み重ねは、すぐに結果として、目に見えないものかもしれないけれど、いずれ、自分も、他人も大切にできる、しなやかな心の素地になっていると私は考えています。

<校長ブログ026>少人数教育の魅力について考えた、ある女の子の出来事