「先生がいつもいるって、当たり前じゃなかったよ」
先日、ある卒業生に言われた言葉です。
むさしの学園には職員室がありません。
教師は、朝から一日中、子ども達と一緒にいます。
私達にとっては、それが当たり前になっているので、卒業生にそう言われて、改めて、大人が一緒にいることの大切さを感じました。
それは、「安全管理」という意味も含みますが、大切なことは、むしろ逆の意味合いです。
そういう機能的な部分を超えて、「存在していること」そのものが大切ということです。
日本の子ども達は、他国と比べて自己肯定感が低いという調査を読んだ覚えがあります。
小学生という人格の基盤を形成する大切な時期に、自己肯定感をどう考えるか。
その土台は、
縁あって集った皆が、自然に、気兼ねなく存在できる場があること
だと、私は考えています。
何か成果を上げたから、自分には価値がある。
ということではなく、
「私は私として、ここにいるし、あなたはあなたとして、ここにいる。」
それを言うまでもない、当然のこととする上で、教師も一員として、その場にいることの意義があります。
<校長ブログ030>先生がいつもいることは土台。