毎週金曜日の午後に書いてきたブログが今日で100回目になりました。
お読みくださり、ありがとうございます。
校務が重なったり、出張したりして書けないことがあったり、土曜日や翌週の月曜日になってしまったこともあったりしました。
それでも、なんとか100回目まできました。ありがとうございます。
何かを続けることは、とても大事なことです。
では、どうすれば続けることができるのか。
そのヒントは、好きになることです。
小学生時代の私は、算数が苦手で、何より面倒で、大嫌いでした。
一方、社会科は大好きで、関連する本を読むのも、図鑑や資料を見るのも大好きで、結果的にいろいろなことが頭に入っていました。
ですから、社会科関係は「勉強」と意識することもなく、楽しく、学び続けることができました。
そんな私でしたが、むさしの学園に教員として奉職し、2回目に担任したクラスで、ある子にこんなことを言われて、とても驚いたことがありました。
「先生は、算数が大好きなんだね〜」
そうか、私は算数が好きなのか!
教員をやっていて幸せなのは、子ども達から多くのことを学べることですが、こういう気づきは、本当に素晴らしいギフトです。
あれほど嫌がっていた算数だというのに、よりによって、なぜ算数なのでしょう…
そこで思い当たったのが、むさしの学園のカリキュラムの特徴、算数の配当時間が標準の1.5倍あることです。
私が学園でお世話になった初めの3年間は補助として、ほとんど算数の時間に入っていました。
そして、担任になってからは、いろいろな教科を担当しましたが、結局算数の時間が一番多いのです。
私が算数を好きだったと気づいた、あの時までの数年間、私は、図らずも算数漬けの毎日を過ごしてきたのです。
確かに、その頃、「あ〜算数か、嫌だな〜」などと思うことはありませんでした。
ということは、好きになるヒントは、続けるということなのですね。
続けるヒントは、好きであること。
好きになるヒントは、続けること。
卵が先か、ニワトリが先か。
どちらでもいいのでしょう。
もちろん、好きであれば、自然と続けることができます。
しかし、嫌だとしても、続けていれば、そこに面白さを見出すことができるようになります。
ここまで考えて、思い当たったのが、むさしの学園の校訓とも言うべき聖句です。
「人、もし汝に一里行くことを強いなば、共に二里行け」
義務の先に、真の自由を見出し、自らの意思で取り組むことの意義と価値を説いた言葉。
本当にそうだな、と思いました。
私たちは、一人ひとりが、それぞれに最適な賜物を託されています。
それを活かして生きる。
つまり、「自分らしく生きる」ためには、粘り強く、主体的に、それぞれのすべきことに取り組み続けなくてはならないのです。
そう考えると、むさしの学園は、鍛錬の場です。
先日、1年生の算数の時間を担当する機会がありました。
くり下がりのある引き算に黙々と取り組んでいる子ども達を見て、頼もしいな、と思いました。
教師が声を張り上げたり、眼に見えるエサをぶら下げたりするのではなく、それぞれのすべきことに打ち込みやすい学びの場を整えること。
むさしの学園は、これからも続けていきます。