むさしの学園の特徴の1つに、野川の時間があります。

 

毎週、近隣の野川公園に出かけて、皆で心ゆくまで、遊びます。

その価値は何か。

今日は、「新鮮さ」という観点で、お伝えしたいと思います。

 

先日、ある方と、

「大人になると、どうしてこうも、時の流れが速いのか」

ということについて、話していました。

 

その時、その方が、こうおっしゃいました。

「やっぱり、子どもの時のような新鮮さがないからかな。出来事に慣れてしまって、これはこういうこと、と自然に決めつけてるから」

 

これを聞いた時、私は、野川の時間のことを思い出しました。

野川公園は、私たちにとって、もはや、自分の庭の感覚で、どこに何があり、どこでどんなことができるか、わかっている気になっています。

 

しかし、次の週になり、再び訪れてみると、同じはずのところが、完全に同じということはありません。

同じように木があり、草がありますが、常に新鮮なのです。

 

私たちは、そのことを意識しません。

あえて言葉にしたり、解説したりすることなく、当然のことと受け止めて、過ごします。

 

むさしの学園の子ども達は、子どもらしいと思います。

上級生になっても、しっかりと子どもらしさを感じます。

そのベースは、子ども達自身の柔らかさであり、それを育んだ保護者、ご家庭の魅力です。

 

その上で、野川の時間に四季のうつろいを当然のことと体感し、常に新しさに触れることができることが、子ども達の人格を、より柔軟で、しなやかなものに育むことにつながっているのではないか、と感じます。

<校長ブログ022>野川で過ごす価値・新鮮さ