今日は、2年生の算数・素過程(そかてい)の様子から、子どもが学びに向かいやすくなる環境について、書かせていただきます。
例年、2年生は5月中旬から、足し算・引き算の素過程学習をおこないます。
まず、素過程(そかてい)とは、単純なものに分類した計算の過程のことです。
どんなに複雑で、桁数の多い計算でも、結局は、単純な型に分類することができます。
むさしの学園では、2年生で足し算、引き算の単純な計算過程の練習をおこない、3年生で掛け算九九、4年生で2桁の数÷1桁の数の練習をおこなっています。
(進度によっては、掛け算九九の練習は2年生でおこなうこともあります)
このように、計算練習を型に分けておこなうことで、1人1人の学習状況、つまずきがよくわかります。
そして、1人1人、その進度や状況に応じた型を練習する個別進度学習ですから、この写真のように、全ての型の練習プリントを準備しておき、それぞれが自主的に取りに来て、自分で練習を進めます。
また、学園では、素過程学習はタイムトライアル形式でおこなっています。
それぞれの型ごとに設定タイムがあり、それをクリアすると、合格の印が押されます。
すると、
「よし、あと何秒で合格できる!」
と、目安がはっきりしますし、合格のスタンプを埋めていきたくなるのです。
前回のブログ059では、子どもが自然に遊び始めてしまう環境を整えることの大切さを書きました。
今日の記事では、素過程の計算練習のやり方として、タイムトライアルの形式であることや、合格表を準備しておくことを通して、学びに意欲を持ちやすくする環境について書きました。
学園の学びで重要なキーワードは、「自学自習」です。
自らの意思で、自らのすべきことに取り組む精神と習慣は、学年や成長段階、学びの内容に限らず、とても意義深いものだと考えています。